2010年に三軒茶屋でスタートしたgalerieHがビル建替えに伴い
日本橋小舟町へ移転しました。移転場所の選択、ギャラリー工事と気が付けば
8ヶ月も経ってしまいました。
偶然にも三軒茶屋で初めてギャラリーオープンした日と同じ9月7日のスタートとなりました。
今回は移転後最初の企画展「小倉ゆい」展の前にギャラリースペースのお披露目として
12人の立体作家にご協力いただきました。
4日間だけの開催ですが、平塚市美術館学芸員の勝山滋氏にディレクションをお願いし
新しいgalerieHのスタートにふさわしイベントとしたいと存じます。
皆さまのご来廊を心よりお待ち申し上げます。
■会期:2017.9.7(thu)〜9.10(sun) 12:00〜19:00
■パーティ:2017.9.9(sat) 15:00〜19:00
出展作家(五十音順)
伊藤一洋、小田薫、笠原光咲子、阪上万里英、塩野麻理
玉川みほの、冨岡奈津江、中嶋明希、本多絵美子
前田哲明、宮川慶子、山本愛 以上12名
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プレオープン披露に寄せて
galerieHの待望久しい再オープンが近づいてきた。謹んでお祝い申し上げたい。
2階という位置に緋色のエントランスと、三軒茶屋時代を引き継ぎつつも、熟慮の末に決められた
立地や広さが、新たな船出にふさわしい最適地になったと拝察する。
劈頭の記念展は、小倉ゆい氏であり、濃密な作品が新たな第一回展にふさわしいが、なにしろ
土地柄異なる移転再開であり、新天地選定の時間を要したため、新たなgalerieHのプレオープンの
お披露目展示を企図する要があった。休廊中、本当に新天地に落ち着けるのだろうかとやきもきした
関係者も多いはずで、ドアを開けてお迎えする機会があるべきなのは当然であろう。
微力ながらお手伝いをということで、相談のうえ12人の立体作家をリストアップし、これまでのアッシュの
6年の歴史とこれからの前途をことほぐ意味を込めて作品を選んだ。さらに推薦枠を頂戴し2名、
出自や素材を違えた作家に参加いただいた。
伊藤一洋さんは、ブロンズの希少な第一人者で、笠原光咲子さんは木彫表現を模索する若手作家である。
今回、あくまで主役は新しいスペースであるので、空間と調和のとれるような小品で、意欲あふれる新作よりは、
作家の特長が表れた作品を主観的に選んだ。「最高傑作は次回作」との気概と力のある作家に旧作をお願いすること
には抵抗感もあるが、事情をお汲み取りいただきたい。 また見る側に立ってみると、また見てみたいと思えるような
珠玉の作品を選んだつもりで、その意味でgalerieHと作家諸氏の来し方を等身大にまとめるように努めた。
個々不都合の段はひとえに当方の力不足でお詫びしたいと思う。さて、いまgalerieHは太子堂から小舟に乗り、
大きな海へと船出しようとしている。
奇しくも、このお披露目の初日、9月7日は三軒茶屋のアッシュが開廊した誕生日だとのことであるが、
今後の新生galerieHの行く末は重冨夫妻のビジョンとさらに作家諸氏の今後の活躍にかかっている。
画廊の前途を祝うこの機会を見届け、励まし合い、またそれぞれがご自身の今後の展望につながるきっかけとなれば幸いである。
平塚市美術館 学芸員 勝山 滋
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