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展覧会テキスト_亀元円

亀元円展「Hidden Place」

1 壊れること
私は、何かが壊れていくことに興味があります。
この世界も私たちも、いつか壊れてなくなります。
しかし、制作は何かをつくることで、この世界に何かを生んで増やすことです。
少しづつ失われていくから、何かをこの世界に生んでいるとも言えると思います。
壊れることとつくること。
これまでつくっていたものは、木を使ったものが多く、木を斧や鉈で叩くことで現れてくるかたちを考えていました。
木を転がして斧や鉈で壊しながらつくっていく。
同じことを蠟でできないだろうかと思いました。
蠟は温めると溶けてかたちを失います。
つくる人の意思と関係なく、壊れてなくなっていくことが前提として存在する時、失う予感の中に存在を強烈に認識することがあります。

2 隠されている場所
世界も彫刻も私たちも隠された場所をもっていると思います。
私はつくることで隠された場所を探っています。
つくることで隠された場所を見てみたいと願っています。

2020.7 ⻲元円 KAMEMOTO tsubura

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