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髙山瑞より展覧会のお知らせ_1

〈 展示のお知らせ 〉
昨年中止になりました関根ひかりさんとの展示を開催致します。
まだまだ気を抜けない時期ですが、ギャラリーではアルコール消毒の設置、換気など対策をしてくださっています。万全に備えお越しいただければ幸いです。

「パレオグラフィの木屑 関根ひかり+髙山瑞」
会期 2021.3.28 (sun) – 4.10 (sat)
時間 12:00 – 19:00 (最終日 17:00 まで)
休廊日 3.29 (mon) 4.5 (mon)
会場 galerieH
銀座線・半蔵門線 三越前駅 A1・B6出口から徒歩約5分
日比谷線・浅草線 人形町駅 A5・A6出口から徒歩約5分
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町7-13 東海日本橋ハイツ2F
web/https://galerie-h.jp

パレオグラフィ(Paleography = 古書体学)とは、あらゆる時代の、あらゆる書体の解読と、その字体の変遷を研究する学問である。
本展覧会「パレオグラフィの木屑」では、文字が複製される過程でかたちを変え、ついには解読できぬ姿になっていくさまに文字の起源を重ねる。
かつて、種字彫師と呼ばれる職人達がいた。彼らは、活版印刷で用いられる文字を原寸かつ反転した状態で小さな四角柱状の木や金属に直彫りする超絶な技巧を極めた。
一方、髙山は、古典文学からの引用によって文字を木に定着させる彫刻を制作してきた。関根は、髙山の姿に種字彫師との呼応を見出し、両者それぞれの文字を彫るという行為の重なりや差異から詩を制作した。
今回、髙山が引用するのはこの関根の詩である。詩の印刷には、使われなくなった印刷所に置かれたままだった活字を引き取り、使用している。髙山が彫る木の下に活字を組み、木を彫る重圧によって印刷を試みた。こうして印刷された文字を、さらに別の木に彫る作業を繰り返し、文字はある時点から文字ではなくなっていく。その時、木が成す造形からは何を読むことができるだろうか。

[関根ひかり]
平成2年(1990年)東京都生まれ。東京都在住。東京藝術大学美術研究科デザイン専攻修士課程を修了。現在、東京藝術大学美術研究科先端芸術表現専攻博士後期課程に在籍。言い間違い・片言・誤訳・誤解・言語障害といった、歪みとして矯正されていくような言葉の側面に視点を置き、言語芸術の表現と関連づけて考えるとともに、美術作品の制作及び文章の執筆を行う。主な展覧会に、個展「話せることの使命」(2017年、アトリエ・かしわTOKYO)、「DenchuLab.2017」(2018年、旧平櫛田中邸)など。2017年には、奈良県立図書情報館主催<岩波文庫創刊90年>協賛イベント「私と岩波文庫の出会い」にて岩波文庫賞を受賞。論文に「言語芸術における文字形態の変容による表現」(2019年、東京藝術大学美術学部論叢第15号)がある。
web/http://www.hikarisekine.com/index.html
[髙山瑞]
平成5年(1993年)神奈川県生まれ。神奈川県在住。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科を卒業し、東京藝術大学美術研究科彫刻専攻修士課程を修了。面や線といった平面的構成要素を立体へと展開した作品を木彫技法にて制作している。過去には鴨長明『方丈記』、王義之『蘭亭序』などの諸文学作品や文字を取り入れた作品を発表。主な展覧会に、個展「 余白のありて 」(2019年、galerieH)、「とるにたらないものもの」(2019年、有鄰館)など。2016年に「平成27年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展」にて優秀賞を受賞。2019年、栃木県那珂川町小砂で開催された環境芸術祭「KEAT2019」にて大賞を受賞。2020年7月、パプリックコレクションとして西武ホールディングス 新本社ビル「ダイヤゲート池袋」の2階エントランスホールに作品設置。
web/https://www.takayamamidori.com

フライヤー・ポスター デザイン | 大谷陽一郎

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